多くの人が「自分をもっと良くしたい」「もっと積極的になりたい」と、理想の自分を追い求めます。
向上心はとっても素敵な事ですが、その、「変わりたい」と思う気持ちの前提に、隠れている感情が問題です。
「え？変わりたいって思う事は、良い事なんじゃないの？」とあなたは思うかもしれませんね。
そこが落とし穴なんです。

実は、「変わりたい」と思う前提には、「今の自分じゃ足りない」「こんな自分じゃダメだ」と、今の自分を否定的に捉え、知らず知らずのうちに自己否定のループに陥ってしまっている事が良くあります。
「今の自分じゃダメだ」→「変わらなきゃ」→「なかなか変われない、やっぱり今の自分じゃダメだ」→「変わらなきゃ」・・・・という風に、自分責めの無限ループに入ってしまっていませんか？

何かを変えようとするたびに、理想と現実のギャップに悩み、さらに「自分はダメだ」と感じることになりがちです。
変わりたいという願望が強いほど、今の自分を嫌悪する気持ちが強くなり、結局は自分を見失いがちです。変わることを目指すのではなく、まず自分のありのままを認めてあげることが、心を軽くする第一歩になります。

あなたは日々、「こんな自分ではダメだ」「もっと努力が必要だ」と、際限なく自分を追い込んでいませんか？
大切なのは、他人と比べるのではなく、自分が自分をどう見つめているかです。
真面目で向上心の高いあなたは日々を、これ以上にないくらい頑張っていると思います。自己否定をやめ、ありのままの自分に目を向けることで、心が安らぎ、自然な形で成長できるようになります。

そうはいっても、「ありのままの自分を受け入れる事なんて、できない！だって、、、、」という声が聞こえてきそうです。
「だって、、、」の後に続く言葉、まずは、そんな自分を、あなた自身が「否定している」「許せてない」「認めていない」事に気付きましょう。

「自分の弱さやできないことを、他人に見せるなんてとんでもない」
そう思う人も多いでしょう。実際、私も、そうでした。（笑）
「完璧でなければならない」そんな思い込みが長い間、強かったです。

でも、実はこの「弱さやできないことを受け入れ、それを他人にさらけ出すこと」に、あなたの人生をさらにより良いものにしていく大きな価値が隠されています。
人は誰しも、自分が悪いと思いたくないですし、自分の不完全なところ、短所を認めたくないものです。
ましてや、それを他人にさらけ出すなんて、考えるだけでも怖い、と思うかもしれません。そして、そうやって、自分の中の自分が考えるネガティブな自分を隠して、ネガティブさが周りの人にバレないように隠して、取り繕って生きている人は多いのかもしれません。

だからこそ、あなたが勇気を持って自分の弱さを認め、オープンにできたとき、自分に対する信頼が強まり、他人からの信頼も自然と深まるのです。
たとえば、誰かに「実はこういうことが苦手なんだ」と打ち明けたとき、その人は「そんな一面もあるんだね」と、あなたをより理解しやすくなるでしょう。
そして、あなたの苦手な事をカバーしてくれるかもしれません。
あなたが自分の弱さを受け入れて、さらけ出すことは、あなたの人生をもっと良くするための大きなヒントであり、それが新しい自分を発見するきっかけになります。そして、いつの日か、そんなポンコツな部分がある自分も、なんだか愛おしく思えてくるのです。

自分の弱さや、ネガティブな部分を認める。誰もができないからこそ、そうやって、他人に弱さを見せられる強さが、あなたの魅力や自然な成長につながっていくのです。

では、「自分を変える」のではなく、今の自分を受け入れるには、どうすれば良いのでしょうか？ここからは、自己受容のための具体的なステップを紹介します。

1. 自分の良い面も悪い面もリストアップする
まず、自分の長所や短所、得意なことや苦手なことをリストに書き出してみましょう。
身近な人（親、兄弟、友人、会社の先輩・後輩）に聞いてみるのもアリです。私も転職のたびに、信頼のおける友人や知人に「○○さんが思う、私の長所と短所を教えてください」とメッセージを送り、教えてもらいました。
この時に自分から見て、ハードル高いなと思う人に聞くのがおススメです。それは、自分が思ってもみなかった視点をくださるから。自分を客観的に見ることで、新たな自分の魅力や強味に気付くきっかけとなります。

2. ネガティブな面や短所を「意味あるもの」に変換する
自分の欠点だと思っている部分に、実は新しい意味が隠れていることがあります。
「優柔不断」なら「慎重である」という側面もあるかもしれません。
「飽きっぽい」は、「好奇心旺盛」だとも、言い換える事ができますよね。
そのように、短所で書き出した内容を、「ポジティブに言い換えると何になる？」と考えてみてください。

毎回お伝えしていますが、物事には必ず両面あります。
結局は、あなたが自分の事を、どう捉えるかなのです。
ネガティブな側面に新しい意味を見出すと、自己肯定感が高まりますよ。

3. 他人と比べず、「今の自分」を意識する
他人の目や他人の評価を気にしていると、どうしても自分が小さく感じられてしまいます。
どうしても他人と比較してしまう事があるかもしれませんが、そもそも、その比較する人は、あなたと同じ目的を持っているのか？全く同じ能力才能、経験なのか？と考えると、全く違いますよね。それを比較すること自体が、おかしな話なんです。
自分が何を大事にしているのか？
自分はどこに向かっていきたいのか？に目を向け、少しずつでもあなたが自分の「自分らしさ」を認めていくことが大切です。


4. 「変わる」のではなく、「成長する」と考える
変わるのではなく、「今の自分を活かしながら少しずつ成長する」と考えましょう。
人は本来、その人の人生に必要なモノは、「既に持って」生まれてくると言われています。
変わる事の前提に、「今の自分がダメ」という自己否定があるのであれば、注意です。
まずは、今の自分の良い面も悪いとおもってしまう面も、それが自分なんだと、自分で認める事。無理に変わろうとするよりも、「ネガティブな面、マイナスだと思う面を認める」方が、何倍も速く自然と理想に近づいていきます。

変わりたいと思う気持ちが強すぎると、今の自分を否定し続けることになりますが、自己否定は心に何も残さないどころか、あなたを疲れさせてしまうだけです。
変わることを目指すのではなく、今の自分の良い面も、弱さや欠点もすべて受け入れてあげることが、人生を前向きにする第一歩になります。

自分の弱さを受け入れ、それを他人に見せることは簡単なことではないかもしれませんが、そこにはあなたの人生をもっと良くするためのヒントが隠れています。
あなたの今のままでいることが、もっと幸せで充実した毎日への道を作り出していくのです。まずは、今の自分を「そのままで良い」と思えるようになることから始めてみましょう。

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